Macで単語登録・削除・訂正をする方法 | Apple純正IME(旧ことえり)の場合

Apple純正IME(旧ことえり)で単語登録する方法
ヨス

執筆者

ヨス(矢野洋介)
業務効率を改善し、タイムパフォーマンスを高める時間最適化の専門家。「単語登録」の便利さを伝える「単語登録エバンジェリスト」。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)、『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)、『最速で仕事の進め方が激変する Google NotebookLM 徹底活用術』(日本実業出版社)。Yahoo!ニュースTech Team Journalでも執筆中、Schoo(スクー)講師

本記事では、Mac用のIME「Apple純正IME(旧ことえり)」で単語登録をする方法を紹介します。

削除する方法訂正する方法単語登録のショートカット一括でインポートする方法も紹介していますよ。

もしほかのIMEを使っている場合はこちらをどうぞ → ATOKの場合Google日本語入力の場合かわせみの場合

「Apple純正IME」で単語登録をする方法

「Apple純正IME(旧ことえり)」で単語登録する手順はこちらになります。

「ユーザ辞書を編集…」を開く

まずは「単語登録」のウィンドウを開きます。

画面上部にあるメニューバーからIME(文字入力プログラム)のアイコンをクリックし、「ユーザ辞書を編集…」を選択しましょう。

「ユーザ辞書を編集...」を選択
「ユーザ辞書を編集…」を選択

「+」を押す

出てきたウィンドウで「+」を押します。

「+」を押す
「+」を押す

「読み」と「単語」を入力

空欄のところに入力できるようになるので、「入力」の列に「読み」を、「変換」の列に「単語」を入力しましょう。

「読み」と「単語」を入力
「読み」と「単語」を入力

おtお疲れ様です。と出るようにしたいときは、「読み(『入力』の列)」におt、「単語(『変換』の列)」にお疲れ様です。と入力しましょう。

なお、Apple純正IMEに辞書登録するときは、以下の点にご注意ください。

注意点

  • kpぎpのように「読み」にアルファベットを使うと、うまく変換されないことがある
  • アルファベットを「読み」に使うときは半角で入力する

「Apple純正IME」で動詞の単語登録をする方法

「Apple純正IME」では、動詞の活用には対応していません。

たとえば、Google日本語入力かわせみでは、動詞で「活用しない部分」を登録・設定することで、未然形、連用形などをラクに入力できるようにする機能があります。

「Apple純正IME」で登録した単語を削除する方法

「Apple純正IME」で単語登録した単語を削除する手順はこちらになります。

「ユーザ辞書を編集…」を開く

まずは「単語登録」のウィンドウを開きます。

画面上部にあるメニューバーからIME(文字入力プログラム)のアイコンをクリックし、「ユーザ辞書を編集…」を選択しましょう。

「ユーザ辞書を編集...」を選択
「ユーザ辞書を編集…」を選択

削除したい行を選択

出てきたウィンドウで、削除したい行の上をクリックします。

削除したい行を選択
削除したい行を選択

「−」を押す

表の下のほうにある「−」を押します。

「−」を押す
「−」を押す

これだけで削除が完了です。

「Apple純正IME」で入力した単語を訂正(変更)する方法

「Apple純正IME」で単語登録した単語を訂正する手順はこちらになります。

「ユーザ辞書を編集…」を開く

画面上部にあるメニューバーからIME(文字入力プログラム)のアイコンをクリックし、「ユーザ辞書を編集…」を選択しましょう。

「ユーザ辞書を編集...」を選択
「ユーザ辞書を編集…」を選択

変更したい行でダブルクリック

表の中の変更したい行のところでダブルクリックします。

変更したい行でダブルクリック
変更したい行でダブルクリック

変更したらEnterで確定すればオッケーです。

「Apple純正IME」で単語登録をするショートカット

「Apple純正IME」で単語登録をするときは、ショートカットを設定しましょう。

Apple純正IMEでのショートカット

通常では「単語登録」のショートカットはありません

そこで、設定を自分でして使えるようにするのをオススメします。

「単語登録」のショートカットの設定方法

「Automator」というアプリで設定をすれば、単語登録のウィンドウをキー1つで出すことができるようになります。

以下で、そのやり方を詳しく紹介します。

(※ こちらのやり方はMacのユーザ辞書をキーボードショートカットで起動する方法 | ところで、こころでを参考にしました)

「Finder」を開く

いつも使っている「Finder」を開きましょう。

「Finder」を開く
「Finder」を開く

「Automator」を開く

「アプリケーション」の中にある「Automator.app」を開きます。

「Automator」を起動
「Automator」を起動

ロボットがパイプを持っているアイコンですね。

「クイックアクション」を選択

するとウィンドウが現れるので、その中から「クイックアクション」を選択します。

「クイックアクション」を選択
「クイックアクション」を選択

「AppleScriptを実行」をクリック

出てウィンドウの左上のほうにある「検索窓」で「apple」と入力すると「AppleScriptを実行」という文字が出てきます。

それをダブルクリックしましょう。

「AppleScriptを実行」をクリック
「AppleScriptを実行」をクリック

コードをコピペする

次のように「AppleScriptを実行」というウィンドウが出てきます。

Ime apple mac setting 04
Ime apple mac setting 04

そこには「on run」からはじまる文字列が入っていますが、すべて削除して次のコードに置き換えましょう

tell application "System Preferences" reveal anchor "Text" of pane id "com.apple.preference.keyboard" activateend tell

コピペでOKですよ!

保存する

CommandSを押して保存しましょう。

すると登録した「クイックアクション(ショートカット)」の名前を入力するウィンドウが出るので、適当な名前をつけて「保存」のボタンを押してください。

名前を入力して保存
名前を入力して保存

わたしは「単語登録の起動」という、そのままの名前を入力しました。

「システム環境設定」を開く

続いて、アプリ「システム設定」を開きましょう。

「システム環境設定」を開く
「システム設定」を開く

「キーボード」を開く

「キーボード」を開きます。

「キーボード」を開く
「キーボード」を開く

「ショートカット」→「サービス」

ショートカット」のタブをクリックし、「サービス」を選びます。

「ショートカット」→「サービス」
「ショートカット」→「サービス」

ショートカットを追加

先ほど名前をつけた「クイックアクション(ショートカット)」が右側に出てくるので、チェックを入れ、「ショートカットを追加」ボタンをクリックします。

ショートカットを追加
ショートカットを追加

そのまま続けて入力したキーがショートカットとして登録されますよ。

わたしの場合はF7で登録しました!

「Apple純正IME」で辞書をエクスポート/インポートする方法

単語登録を1つずつするのではなく、一気にする方法(エクスポートとインポート)があります

エクスポート

すでに登録している単語登録の辞書データすべてを保存する

インポート

保存された辞書データ(plistファイル)を辞書の中に一気に入れる

自分で登録した辞書をエクスポートする方法、インポートする方法を紹介しますね。

「ユーザー辞書を編集」を開く

画面上部にあるメニューバーからIME(文字入力プログラム)のアイコンをクリックし、「ユーザ辞書を編集…」を選択しましょう。

「ユーザ辞書を編集...」を選択
「ユーザ辞書を編集…」を選択

これでユーザー辞書のウィンドウが開きます。

エクスポート/インポートする

開いたユーザー辞書のウィンドウから、エクスポートする手順と、インポートする手順を分けて紹介しますね。

エクスポートする方法

エクスポートするには、次の図解のように必要な辞書を選択し、ドラッグ&ドロップです。

「Apple純正IME」のユーザー辞書をエクスポートする
「Apple純正IME」のユーザー辞書をエクスポートするエクスポートしたい単語を選択してドラッグ&ドロップ

ドロップされたデータは「.plist」という拡張子です。

なお、上の画像で「選ばれている単語」は青くなっています。

単語を選択するときはCommandキーかControlキーを押しながらすると複数を一気に選べますよ。

インポートする方法

インポートするには、拡張子が「.plist」のデータをつかんで、ユーザー辞書のところにドラッグ&ドロップするだけ。

「Apple純正IME」のユーザー辞書をインポートする
「Apple純正IME」のユーザー辞書をインポートする

ただし、すでに追加されている単語をもう一度インポートすると、重複になってしまうのでご注意ください!

インポート用データを作成する方法

「Apple純正IME」のユーザー辞書にインポートするためのデータを作る方法を紹介します。

「Apple純正IME」用のユーザー辞書データは「.plist」という拡張子です、メモ帳などで開けます(下の画像は開いたところ)。

「Apple純正IME」のユーザー辞書の「plist」を開いたところ
「Apple純正IME」のユーザー辞書の「plist」を開いたところ

もうすこしくわしく見てみましょう。次のようなルールで書かれていますよ。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<array>
	<dict>
		<key>phrase</key>
		<string>登録する単語1</string>
		<key>shortcut</key>
		<string>読み1</string>
	</dict>
	<dict>
		<key>phrase</key>
		<string>登録する単語2</string>
		<key>shortcut</key>
		<string>読み2</string>
	</dict>
</array>
</plist>

メモ帳でデータを作成

先述したルールで、メモ帳にデータを作成しましょう。

たとえばおはおはようございます。を、おつお疲れさまです。を出るようにするなら次のように書きます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<array>
	<dict>
		<key>phrase</key>
		<string>おはようございます。</string>
		<key>shortcut</key>
		<string>おは</string>
	</dict>
	<dict>
		<key>phrase</key>
		<string>お疲れさまです。</string>
		<key>shortcut</key>
		<string>おつ</string>
	</dict>
</array>
</plist>

もっと登録したい場合は、<dict>から</dict>の間をコピーしてループさせます。

ちなみに、改行やスペースはなくてもかまいません。見やすいように入れているだけなので。

保存して拡張子を「plist」に変更

メモ帳を保存して、拡張子を「.txt」から「.plist」に変更しましょう。

拡張子を「.txt」から「.plist」へ変更
拡張子を「.txt」から「.plist」へ変更

警告が出ますが大丈夫です。あとはこの「plist」のデータをさきほどの手順でインポートすればOK。

もしファイル名に拡張子が出ていなければ、次の手順でやってみてください。

拡張子を表示させる方法

  1. Finderを開く
  2. メニューにある「Finder」→「設定」を選択
  3. 「詳細」のタブをクリック
  4. 「すべてのファイル名拡張子を表示」にチェックを入れる

単語登録のインポート/エクスポートについてはこちらでもっと詳しく紹介しています。

「追加辞書」を追加する方法

Apple純正IMEには、「追加辞書」という機能があります。

これは通常のユーザー辞書とは別の場所で管理される辞書です。

そのため「ユーザー辞書」の中には追加されません。

「追加辞書」のほうが通常の登録よりもデータを作りやすいのですが、いろいろ制約があるので使いにくいのが実情です……。

追加辞書用のデータを作る方法

まずは、追加辞書用のデータを作る方法を紹介します。

さきほどの「.plist」とは違い、追加辞書は「.txt」のデータでOK。

追加辞書用データの例

おは,おはようございます。
おつ,お疲れさまです。
おね,お願いします。

ルールは、1読み 2単語 の順番です。各行に1つの単語を入れていきます。

ただし、以下のルールがあります。

追加辞書のルール

  • 「読み」と「単語」の間は半角の「,(カンマ)」で区切る
  • 「単語」の文字数が128文字を超えると129文字以降は削除される
  • 「単語」に「’(アポストロフィー)」が入っているとエラーになる
  • 「読み」にアルファベットを使うときは半角アルファベットにする
  • 「単語」に「,(カンマ)」が含まれる場合、その単語を「”(ダブルクォーテーション」で囲む

5つ目の「,(カンマ)」が含まれる例というのは、次のとおりです。

「 , 」を含む単語を「”」で囲む例

おは,おはようございます。
おつ,お疲れさまです。
pl,"If you have time, please review this document."

英文の「If you have time, please review this document.」の中にカンマがありますよね。

なので、この文を「”」で囲み、「If you have time, please review this document.」のようにしています。

ややこしいので、いっそのことすべてを「”」で囲んでも問題ないですよ。

すべて「”」で入力囲んだ例

"おは","おはようございます。"
"おつ","お疲れさまです。"
"pl","If you have time, please review this document."

追加辞書にインポートする方法

これで完成したテキストデータを、追加辞書としてインポートする方法を紹介します。

「ユーザ辞書を編集…」を選択

上部にあるメニューバーからIME(文字入力プログラム)のアイコンをクリックし、「ユーザ辞書を編集…」を選択しましょう。

「ユーザ辞書を編集...」を選択
「ユーザ辞書を編集…」を選択

これでユーザー辞書のウィンドウが開きます。

「ユーザー辞書」の一覧を閉じる

ユーザー辞書の一覧が開くので、「完了」を押して閉じます

「編集…」をクリック

真ん中のほうにある「テキスト入力」という領域に「編集…」というボタンがあるので押します。

「テキスト入力」という領域の「編集...」を押す
「テキスト入力」という領域の「編集…」を押す

左のメニューにある「日本語 − ローマ字入力」をクリック

開いた画面の左のメニューにある「日本語 − ローマ字入力」をクリックしましょう。

「日本語 − ローマ字入力」をクリック
「日本語 − ローマ字入力」をクリック

「追加辞書:」のところにドラッグ&ドロップ

あとは、「追加辞書:」のところに追加辞書用のテキストデータをドラッグ&ドロップすれば追加されます。

ドラッグ&ドロップ
ドラッグ&ドロップ

ただし、通常のユーザー辞書の一覧には追加されません。あくまで「追加辞書」という別データでの扱いになります。

なお、「追加辞書」は複数追加できます。

追加辞書を更新する方法

追加辞書を更新するときは、さきほど追加した「追加辞書」の上に同じ名前の追加辞書データをドラッグ&ドロップするだけです。

追加辞書を更新する方法
追加辞書を更新する方法

追加辞書を削除する方法

追加辞書を削除したいときは、追加したデータの上で「右クリック」をして、「ゴミ箱に入れる」を選択します。

「追加辞書」を削除する方法
「追加辞書」を削除する方法

これで追加辞書が削除されました。

まとめ

本記事ではMac用IME「Apple純正IME」で単語登録する方法、削除する方法、訂正する方法、単語登録ショートカットを紹介しました。

特にショートカットが使えないと単語登録をするハードルが高くなるので、ぜひ使えるようにしましょう。

そして「Apple純正IME」の単語登録を使いこなしてくださいね。

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ABOUT US
ヨス
データ入力のアルバイトをしていた20代のころ、頭を使わなくてもよい「単純作業」をいかに頭を使って効率化するかに情熱を燃やす。この経験から、自分が効率化に異常な関心があることに気づく。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)と『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)、『最速で仕事の進め方が激変する Google NotebookLM 徹底活用術』(日本実業出版社)。