単語登録で使える「言葉の裏面」という考え方について

言葉の「裏面」という考え方
ヨス

執筆者

ヨス(矢野洋介)
業務効率を改善し、タイムパフォーマンスを高める時間最適化の専門家。「単語登録」の便利さを伝える「単語登録エバンジェリスト」。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)、『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)。Yahoo!ニュースTech Team Journalでも執筆中、Schoo(スクー)講師

単語登録をするときに、なにも考えずに登録していませんか?

単語登録の「読み」を付けるときに知っておいてほしい概念が「言葉の裏面」です。

今回は単語登録で使える「言葉の裏面」という考え方について紹介します。

「言葉の裏面」とはどういう意味?

いきなり「言葉の裏面(うらめん)」という専門用語を使ってしまいすみません。

わかりやすいように、いくつかの例をあげていきますね。

本来「裏面」は「りめん」と読みますが、「表裏(おもてうら)」の「表面(おもてめん)」に対するニュアンスで言っているため、わたしはあえて「うらめん」と読んでいます。

単語「住所」の裏面とは

例として「住所」という言葉の「裏面」について考えてみましょう。

たとえば、実際の住所は「住所」という言葉の裏面に該当します。

「住所」の表面と裏面

  • 表面 ……「住所」という言葉
  • 裏面 …… 実際に誰かが住んでいる住所である「東京都単語区登録町1-2」

「住所」という言葉とは別に、実際の住所である「東京都単語区登録町1-2」も「住所」という言葉が指すものですよね?

同じ意味合いで、「電話番号」や「URL」、「メールアドレス」などにも次のような「裏面」があると考えられます。

2つの側面の例(1)
表面 裏面
住所 東京都単語区登録町1-2
(※ 自分の住所)
電話番号 012-345-6789
(※ 自分の電話番号)
URL http://example.com
(※ 自分のWEBサイト)
メールアドレス info@example.com
(※ 自分のメールアドレス)

「●」や「■」などの裏面とは

では今度は、「●」や「■」のような図形を入力することを想像しましょう。

「●」や「■」の裏面として考えられるものにはどういうものがあるでしょうか?

たとえば、「〇」や「□」です。

ただ単に色が変わっただけなので「裏面」という言葉で示しても理解しやすいですよね。

ほかにも、「★」の裏面は「☆」、「◆」の裏面は「◇」と言えます。

2つの側面の例(2)
表面裏面

わたしの言っている「裏面」のニュアンスがわかっていただけましたか?

言葉の「裏面」を知ってどうするの?

言葉の「裏面」の例をいくつか紹介しましたが、これを知ってどうするのでしょうか?

もちろん、単語登録に役に立てます。

言葉の「裏面」を意識せずに単語登録したら?

先述した「住所」という言葉に戻りましょう。

たとえば、じゅうしょという「読み」に、東京都単語区登録町1-2(自宅の住所)を単語登録する人もいると思います。

単語登録例

  • 東京都単語区登録町1-2
  • じゅうしょ

これは賢い方法ですが、
弱点があります。

「表面」の単語を入力したいときに、「裏面」として単語登録した単語がジャマをするのです。

東京都単語区登録町1-2

  1. 東京都単語区登録町1-2
  2. 住所
  3. 重所
  4. 重処
  5. 重書
  6. 重しょ
  7. 重視ょ
  8. 重ショ
  9. 重署
変換候補が競合する例

上の図は、「住所」と入力しているところですが、単語登録した「自分の住所」が真っ先に出てくるため、「変換候補から選ぶ」という作業が増えてしまいます。

この「選ぶ」という作業は、思っているよりも時間のロスになるため、極力避けなければなりません。

変換候補が競合することについてはこちらをご参考に!

「裏面」の単語は別の「読み」で登録しよう

そこでわたしがオススメしているのは「裏面」の単語を別の「読み」で単語登録すること。

たとえばを利用して、次のように単語登録することで、変換候補として競合しなくなります

単語登録例

  • 東京都単語区登録町1-2
  • じゅうしょ;

つまり次のように、入力するときの「読み」を区別するわけです。

2つの「読み」で区別
単語読み
住所じゅうしょ
東京都単語区登録町1-2じゅうしょ;

こうすることで、じゅうしょ;と打ってSpaceで漢字変換した瞬間に東京都単語区登録町1-2が入力できます。

逆に、住所と入力したいときに、東京都単語区登録町1-2が変換候補に出てジャマをすることもありません。

「裏面」の例

では、わたしが単語登録している「裏面」の例をいくつか紹介しましょう。

2つの側面の例まとめ
表面裏面
住所東京都単語区登録町1-2
(自分の住所)

(黒い丸)

(白い丸)
お問い合わせhttp://example.com/contact/
(お問い合わせページのURL)
山田さんyamada@example.com
(山田さんのメールアドレス)
「 」
(カギカッコ)
『 』
(二重カギカッコ)
━━━━━━━━━
(太い区切り線)
– – – – – – – – – – – –
(細い区切り線)
1
(数字)
【1】
(カッコに入った数字)
重要【 重要 】
(カッコに入った文字)
火曜日(火)
(カッコに入った曜日)
アメリカアメリカ合衆国
(正式名称)
#ce000d
(「赤」のカラーコード)
 ▼  ▼  ▼
(目立つ矢印)
<&lt;
(「<」のHTML特殊文字)
あいうえおあいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやいゆえよらりるれろわゐうゑをん
(すべての仮名)
牡羊座牡羊座(3/21〜4/20)
(牡羊座に該当する日)

「裏面」を入力したいときの「単語登録」のコツ

では「裏面」を入力したいときの「単語登録」のコツを紹介します。

パソコン(ローマ字入力)と、スマホ(フリック入力)の例を別々に紹介しますね。

【パソコン】ローマ字入力の場合

パソコン(ローマ字入力)で「裏面」を登録するときにオススメするのは(セミコロン)を利用する方法です。

セミコロンが付いたときは「裏面」になっているというふうに考えましょう。

単語登録例

  • 東京都単語区登録町1-2
  • じゅうしょ;

セミコロンキーをフル活用しようもご覧ください。

単語登録にはセミコロンを活用しよう

【スマホ】フリック入力の場合

スマホのフリック入力で「裏面」を入力する場合はを「読み」の頭にくっつける方法がオススメです。

なぜなら、からはじまる言葉は存在しないため、変換候補と競合しません

単語登録例

  • 東京都単語区登録町1-2
  • んじ

「んじ」の「じ」は「住所」の「じ」という意味です。

ふつうは言葉の頭にこない文字をくっつけて単語登録するワザもご覧ください。

ふつうは言葉のはじめに使わない文字

まとめ

今回紹介した「言葉の裏面」の概念を知っておくと、単語登録をするときに効率的な「読み」を作れます。

ぜひ単語登録をフル活用して、快適な文字入力をしていってくださいね。

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ABOUT US
ヨス
データ入力のアルバイトをしていた20代のころ、頭を使わなくてもよい「単純作業」をいかに頭を使って効率化するかに情熱を燃やす。この経験から、自分が効率化に異常な関心があることに気づく。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)と『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)。