単語登録の「読み」は短いほど入力しやすいです。
でも「読み」が短いと、変換候補が重なってしまう……。
その対策として、本記事ではアルファベット2〜3文字を単語登録の「読み」に使うという方法を紹介します(参考:パソコンでユーザー辞書に登録する手順)。
このページの目次
アルファベット2〜3文字で単語登録するとは?
冒頭で述べた「アルファベット2〜3文字で単語登録する」とはどういう意味でしょうか?
アルファベット2文字の「読み」で単語登録した例
わかりやすいように、例で紹介します。
たとえば「現在(genzai)」という言葉を単語登録するときにgzで登録するような感じです。
単語登録例
- 現在
- gz
GENZAIと6文字で入力するところが、GZの2文字だけになるため、なんと66%の省エネになりました。

このときにポイントになるのは、「読み」が「ひらがな」ではなくアルファベットのままになるということ。
つまり、GENZAIのなかから2文字のアルファベットを使うとしても、GEを使ってはいけないということです。
その理由は、読みがGEだと、入力した瞬間にげになるから。
アルファベットの2文字目が母音になると、「ひらがな」に置き換わってしまいますよ!
変換候補が競合しないようにするのが目的
では、なぜ「読み」が「ひらがな」ではダメなのでしょうか?
漢字変換するときに、変換候補が競合してしまうからです(参考:変換候補が競合するとは?)。
そうなると「下」や「外」などのように競合する変換候補があるため、「選ぶ」という作業が発生し、スムーズに入力できなくなります。
下
- 下
- 現在
- 外
- 気
- 毛
- 解
それに対して、gzに登録すれば、「gz」という読みの日本語は存在しないため、選ぶ必要がなくなり、スムーズに入力できます。
ほかにもアルファベット2文字で単語登録する例をあげると、次のとおりです。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
情報 | jh | 「jouhou(情報)」の略 |
最近 | sk | 「saikin(最近)」の略 |
学校 | gk | 「gakkou(学校)」の略 |
厳密には、「下」や「外」などをげで入力する機会がなければ「現在」をげに登録しても問題ありません。
アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイント
では、アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイントを紹介します。
アルファベット2〜3文字で登録するポイント
覚えやすい子音2〜3文字を選ぶ
アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイントの1つ目は「覚えやすい子音」を選ぶことです。
4つの子音がある単語の例
たとえば「パスワード」という言葉には、次のように4つの子音があります。
子音はどれ?(ローマ字入力)
pasuwa-do
この4つの子音を使ってpswdという「読み」で単語登録してもいいのですが、4文字は入力しづらいですよね。
「読み」は短いほうが入力しやすいですから(参考:短い読みで単語登録する)。
自分にとって覚えやすい子音を選ぶ
そこで、覚えやすい2〜3文字だけにしぼってみましょう。
わたしの場合は「 p 」と「 w 」が覚えやすいので、pwで「パスワード」という単語登録をしています。
単語登録例
- パスワード
- pw
もちろんpsで登録してもいいですし、pdで登録してもかまいません。
ここで大切なのは、自分にとって覚えやすい2〜3文字であることですから。
子音2〜3文字を取り出して単語登録する例
子音2〜3文字を取り出して単語登録する例をほかにも見てみましょう。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
入力 | んr (nr) | 「nyuuryoku(入力)」の略 |
総合病院 | sb | 「sougoubyouin(総合病院)」の略 |
業務日報 | gmん (gmn) | 「gyoumunippou(業務日報)」の略 |
繰り返しになりますが、選ぶ2〜3つの子音は「自分にとって覚えやすいもの」ならなんでもかまいません。
【参考】変換候補がほかの単語とかぶらないように
変換候補がほかの「登録している単語」と重ならないようにしましょう。
たとえばわたしの場合、psには「者」、pdには「製」を登録しています。
そのため「パスワード」をpsやpdに登録すると、次のように変換候補がかぶってしまうのです。
者
- 者
- パスワード
「変換候補」が競合するのはなるべく避けたいので、わたしの場合はpwに登録する以外の選択肢はありませんでした。
もしpwにすでに単語登録している言葉があるなら、pwdのように3文字にしてもいいですね。
変換候補が競合することについてはこちらで詳しく説明しています。
母音からはじまる「読み」は問題ない
アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイントの2つ目は母音からはじまる「読み」は問題ないということです。
これは例を見たほうがはやいので、こちらをご覧ください。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
異常 | いj (ij) | 「ijou(異常)」の略 |
運動会 | うdk (udk) | 「undoukai(運動会)」の略 |
お疲れ様です | おt (ot) | 「otsukaresamadesu(お疲れ様です)」の略 |
逆に、母音を入れないと「読み」がしっくりこないはずです。
このように、単語登録の「読み」は「ひらがな」とアルファベットが混じって言葉になっていなくてもかまいません。
ほかの言語のスペルを利用する
アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイントの3つ目はほかの言語のスペルを「読み」に利用するということです。
外国語のスペルから子音を選び出す
今まで紹介したものは「gakkou(学校)」のように、日本語のスペルを使っていました。
でも、覚えられるものなら日本語である必要はありません。
たとえば「昨日」という単語を登録する場合、ydで登録する感じです。
単語登録例
- 昨日
- yd
なぜydなのかというと、英語で「昨日」を「yesterday」と言うから。
「yesterday」のなかにある子音「 y 」と「 d 」を使ってydというわけですね。
同音異義語を入力し分けられる
なぜ英語のスペルを利用してわざわざ単語登録するのでしょうか?
「同音異義語」を入力し分けられるからです。
たとえば「きのう」という「読み」の単語として「昨日」と「機能」が競合しています。
機能
- 機能
- 昨日
でも同じ発音なのは日本語上だけで、英語にすると次のようにまったく違う単語になります。
英語ではまったく違う発音の単語
そこで「昨日yd」に、「機能fc」に登録すると競合しないため、入力がスムーズになるのです。
英語のスペルを利用する単語登録例
英語のスペルを利用するほかの単語登録例も見てみましょう。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
合 | mx | 「mix(混ぜ合わせる)」の略 |
会 | mt | 「meet(会う)」の略 |
YouTube | yt | 「YouTube(ユーチューブ)」の略 |
同音異義語の登録だけでなく「YouTube」のような英単語を登録してもいいですね。
詳しくは、同音異義語の単語登録をご覧ください。
子音1文字に単語登録してもいい
アルファベット2〜3文字で単語登録するときのポイントの4つ目は、究極的には子音1文字だけにしてもいいということ。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
↓ | d | 「down(下へ)」の略 |
→ | f | 「forward(前へ)」の略 |
「 | k | 「kagi(カギカッコ)」の略 |
━━━━━━━━━━ | l | 「line(線)」の略 |
● | m | 「maru(丸)」の略 |
? | q | 「question(クエスチョン)」の略 |
← | r | 「return(戻る)」の略 |
【 | s | 「sumitsuki(墨付きカッコ)」の略 |
こちらに関しては、アルファベット1文字に単語登録する方法でくわしく紹介しています。
まとめ
本記事で紹介した「アルファベット2〜3文字に単語登録する方法」は、慣れるとかなり便利です。
最初は「あれ? なにに登録したっけ?」と、登録した「読み」を忘れてしまうかもしれません。
もし忘れたら、もう一度単語登録すれば大丈夫なので、どんどん利用してくださいね。