AIプロンプトのテンプレートは単語登録で!略語・圧縮で高品質&長い指示を登録する方法

プロンプトを圧縮する

AIのプロンプト(指示文)をどうやって入力していますか?

もしかして、毎回、長いプロンプトを手打ちで入力したり、テンプレート集からコピペなんてしていませんか?

そんな面倒なことをしなくても、単語登録を活用すれば解決するのです!

ただし、略語や圧縮といったテクニックでプロンプトを調整する必要があります。

本記事では長文プロンプト(テンプレート)が抱える弱点と、最強の短いテンプレートの作り方を紹介します。

長文プロンプト(テンプレート)が抱える3つの弱点

AIから高品質な回答を得るためにプロンプトを書くと、どうしても長くなりがちです。

でも長文プロンプト(テンプレート)には、次の3つの弱点があるのをご存じですか?

コピペが面倒

長文プロンプト(テンプレート)が抱える1つ目の弱点は、コピペが面倒だということです。

ネット上でよく見かける「プロンプトテンプレート」をプロンプト集としてメモ帳やNotionにためている人も多いですよね。

でもそのテンプレート、本当に使っていますか? たとえば、こんな「要約」に使えるプロンプトのテンプレートがあります。

要約するプロンプトの例

あなたは、文章の要点を正確につかむ要約のプロです。
これから貼り付ける文章を読んで、次の4つを出力してください。

1. 全体の要点を3行にまとめた要約
2. 400字の要約
3. 事実だけをまとめた140字の文章
4. この文章から得られる教訓と考察をまとめた140字の文章

要約するときは、人名・社名・地名などの固有名詞を省略せずに残してください。また、見出しや箇条書きを使って、構造がひと目でわかるように整理してください。

出力の最初に、挨拶や「承知しました」などの前置きは書かないでください。

これが保存されているファイルやページを開き、コピーして、AIの画面に戻ってきてペーストする……。

こんなに面倒だったら、使わなくなるのもあたりまえです。

そもそも「どこに保存したか覚えてない」という問題も!

AIが「途中にある指示」を忘れる

長文プロンプト(テンプレート)が抱える2つ目の弱点は、AIが途中にある指示を忘れること。

「丁寧にお願いすれば、AIはしっかり答えてくれる!」と信じたいところですが、そんなことはありません。

実は、次のように手紙のような文章(自然言語)でダラダラと条件を書くのが、AIにとって一番苦手な形なのです。

自然言語プロンプトの例

〇〇について要約してください。その際、専門用語は使わずに中学生でもわかる言葉でお願いします。また、箇条書きで3つのポイントに絞り、最後には必ずまとめの考察を入れてください。よろしくお願いします。

このように「〜して、〜して」と文章で条件を詰め込むと、AIは途中の指示をノイズと判断し、条件を無視する確率が上がります。

AIはプロンプトの「最初」と「最後」に強い注意(Attention)を向ける特性があるからです。

その結果、「箇条書きにはなったけど、専門用語がガンガン使われている」「考察が抜けている」といった中途半端な出力になります。

文字数制限で単語登録すらできない

長文プロンプト(テンプレート)が抱える3つ目の弱点は、文字数制限で単語登録ができないことです。

単語登録を活用すれば「コピペめんどくさい問題」は解決しますが、世に出回っている高品質プロンプトのテンプレートは長いんですよね……。

たとえば、最初に紹介した次のプロンプトは238文字(改行なし)もあります。

プロンプトの例

あなたは、文章の要点を正確につかむ要約のプロです。
これから貼り付ける文章を読んで、次の4つを出力してください。

1. 全体の要点を3行にまとめた要約
2. 400字の要約
3. 事実だけをまとめた140字の文章
4. この文章から得られる教訓と考察をまとめた140字の文章

要約するときは、人名・社名・地名などの固有名詞を省略せずに残してください。また、見出しや箇条書きを使って、構造がひと目でわかるように整理してください。

出力の最初に、挨拶や「承知しました」などの前置きは書かないでください。

ユーザーがもっとも多い日本語入力ソフト「Microsoft IME(Windows標準)」の文字数制限は60文字なので、このテンプレートは178文字もオーバー……。

長文テンプレートは、そもそもシステム上、単語登録という最高の時短テクニックを使えないのです。

どんな指示にも使える!最強の「極短テンプレート」の作り方

ここまで、長文プロンプトが抱える3つの弱点を見てきました。

「じゃあ、毎回ゼロから手打ちするしかないの?」と思ったかもしれませんね。

もちろん、単語登録で解決します!!

プロンプトの無駄を極限まで削ぎ落とし、60文字以内の「構造化された極短テンプレート」に作り替え、単語登録すればいいのです。

たとえば「要約」のプロンプトを、品質を落とさずに次のように圧縮しました。

圧縮したプロンプトの例

【役:要約のプロ。構:①3行②400字要約③事実の130字④教訓と考察130字。条:固有名詞残し構造化。禁:挨拶/前置】

文章を短く圧縮すると聞くと「AIに意図が伝わらなくなるのでは?」と不安になるかもしれません。

実は逆です。

AIにとっては、ダラダラとした長文よりも、ルールが整理された短い指示のほうが圧倒的に理解しやすいのです。

では、プロンプトの文字数を極限まで圧縮し、高品質なプロンプトを単語登録するコツを紹介します。

Key-Value形式で簡素に書く

プロンプトの文字数を極限まで圧縮する1つ目のコツは、次のようなKeyキー–Valueバリュー形式で書くこと。

Key-Value形式のプロンプト例

Role: 要約のプロフェッショナル
Task: 提供されたテキストの読み解きと的確な要約の作成
Format:
1. 全体の要点を3行にまとめた要約
2. 400字の要約
3. 事実だけをまとめた140字の文章
4. この文章から得られる教訓と考察をまとめた140字の文章
Conditions:
- 固有名詞(人名、地名、組織名、製品名など)は省略や言い換えをせず、そのまま残す
- 各セクションには見出しをつけ、読みやすい文章構造に整理する
- 挨拶や前置き、補足説明は一切出力しない

このように「項目名」+「値」形式はAIが理解しやすいうえ、文字数を節約する意味でも相性がいいです。

上のプロンプトを、さらに簡素にしたものが次の例です。

簡素なKey-Value形式の例

役:要約のプロ
構:
①3行
②400字要約
③事実の130字
④教訓と考察130字
条:固有名詞残し構造化
禁:挨拶/前置

ここで注目してほしいのは「役割:」ではなく「役:」と書いているところ。

文字数を1文字でも抑えるため、「役割」の「割」すら削り、文字数を節約していますよ!

漢字1文字には意味が込められているので、プロンプトを圧縮するときに活躍します。

なお、わたしがプロンプトを単語登録するときに主に使っているKey(項目名)はこちらの4つです。

見出し

  • 役 → 役割:誰になってもらうか
  • 構 → 構成:どんな形で回答を返すか
  • 条 → 条件:どうやるか
  • 禁 → 禁止:やってほしくないこと

わたしは「Key-Value形式」という名称を好んで使いますが、「YAML形式」や「TOML形式」のように呼ばれることも多いです。

同じ意味なら文字数が少ない「専門用語」や「略語」を使う

プロンプトの文字数を極限まで圧縮する2つ目のコツは、同じ意味なら文字数が少ない単語を使うことです。

たとえば、プロンプトの指示文に「リスクマネジメント」と書きたい場合、9文字も消費します。

ここで「同じ意味をもつ言葉はないか?」を考えましょう。次のように、漢語や英語の略語に置き換えられる場合が多いからです。

単語文字数
リスクマネジメント
(カタカナ語)
9文字
危機管理
(漢語)
4文字
ERM
(英語の略語)
3文字

ビジネスにおける危機管理は、英語圏では「Enterprise Risk Management」という専門用語で使われ、「ERM」と略されます。

ほかにもビジネスで使われる専門用語として、次のような略語がありますよ。

単語意味
3C「自社」「競合」「顧客」の3つの視点から市場環境を分析し、ビジネスの方向性を決める手法
MECEミーシー「モレなく、ダブりなく」という意味で、ロジカルシンキングの基本となる考え方
SWOTスウォット自社の「強み」「弱み」と、外部環境の「機会」「脅威」の4つを整理し、現状分析から戦略を導き出すフレームワーク
PDCA計画・実行・評価・改善の4つのステップを順番に繰り返し、業務やプロジェクトを継続的に改善していくマネジメント手法
KGI重要目標達成指標:最終的に達成したいゴール
ROI投資利益率:広告費などの投資したコストに対して、どれだけ利益が出たかを示す指標

こういった専門用語は、ほとんどがアルファベット3〜5文字の略語で表記できることを覚えておきましょう。

知っているだけで次のように、その概念を表す「略語」や「フレームワーク」がないかをAIに聞けるので。

プロンプトの例

この概念を表す略語やフレームワークはありますか?

Google日本語入力を使っている場合、半角アルファベットは3文字で全角1文字扱いになります。つまり、Google日本語入力だと「ERM」は1文字とカウントされます。

改行を無視して「。」で区切る

プロンプトの文字数を極限まで圧縮する3つ目のコツは、改行を無視して「。」で区切ることです。

たとえば、本来ならこちらのように改行を入れ、見やすくしたいところですよね。

改行のあるプロンプト例

役:要約のプロ
構:
①3行
②400字要約
③事実の130字
④教訓と考察130字
条:固有名詞残し構造化
禁:挨拶/前置

ところが、単語登録には改行を含められません。

そのため「。(句点)」を使って、次のように改行の境目を明確にします。

改行をなくし「。」を使う例

役:要約のプロ。構:①3行②400字要約③事実の130字④教訓と考察130字。条:固有名詞残し構造化。禁:挨拶/前置

「。」を入れることで、AIに「ここが境目」だと伝わりますよ。

Google日本語入力の場合は「.(半角のドット)」を3分の1文字とカウントするため、文字数を削減するためにこちらを使ってもOK。

記号で役割を明確にする

プロンプトの文字数を極限まで圧縮する4つ目のコツは、記号で役割を明確にすることです。

先述したように、単語登録には文字数制限があるため、文章より略語や記号で説明しましょう。

たとえば「AをBにする」と指示するなら「A=B」と書いたほうが文字数が圧倒的に減ります。

記号役目例
:項目名と値の区切り役:要約のプロ
。フィールドとフィールドの区切り役:要約のプロ。構:
/1つのフィールドの中で、独立した指示を並べる禁:挨拶/前置
( )直前の語の補足条:示唆(損失)
×回数・個数構:見出し×3
=左のものは、右のようにする評:◎=すぐ採用/○=直せば採用/×=見送り
「 」出力に「そのまま」出してほしい文字を指定する条:不明点は「?」と明記
①②③見出しで区切った独立したかたまりを作らせる(ブログ・企画書・分析)構:①3行②400字要約③事実の130字④教訓と考察130字
→見出しを作らせず、ひと続きの文章として順に流す(メール・まとめ・手順)構:挨拶→事実→対応

短くしても、AIに伝わる内容は同じです!

全体を【】で囲む

プロンプトの文字数を極限まで圧縮する5つ目のコツは、全体を【】で囲むこと。

なぜ【】で囲むのかというと、個別に指定する具体的なプロンプトとの境目を作るためです。

たとえばこんな感じ。

【】で囲んだ例

【役:要約のプロ。構:①3行②400字要約③事実の130字④教訓と考察130字。条:固有名詞残し構造化。禁:挨拶/前置】

このプロンプトは「文章を要約する」という目的です。

つまり、このプロンプトに、追加で要約する対象(ニュース記事などの長文)も貼り付けます。

その長文との境目を「【 」と「 】」が担うのです。

この境目があるおかげで、AIも混乱しません。

【お知らせ】最強のプロンプトを46種類つめ込んだ辞書データを制作しました!

本記事では、高品質なプロンプトを圧縮して単語登録するテクニックを紹介しています。

でも「そんなの難しいよ!」「めんどくさい……」と思う人が多いことでしょう。

わたしのような効率化オタクは少ないでしょうから……。

そんな人のために、わたしが1年以上かけて最強のプロンプトテンプレートが46種類も入った単語登録用の辞書データを制作しました!

その名も「あいうえプロンプト」です!!

「あいうえプロンプト」は、一般的な仕事でよく使うプロンプトを一瞬で呼び出せるようにする辞書データです。

たとえばあ;と入力してSpaceで変換すると次のとおり。

「あ;」で「アイデアを出すプロンプト」を呼び出す
「あ;」で「アイデアを出すプロンプト」を呼び出す

「アイデア出し」のプロンプトが0.5秒で現れます。誇張表現ではありません。

先述した「要約」のプロンプトならよ;で呼び出す!

「よ;」で「要約するプロンプト」を呼び出す
「よ;」で「要約するプロンプト」を呼び出す

ポイントなのは「アイデア出し」だから「あ」のように、連想しやすい「読み」で呼び出せること。

これが「あ;」から「ん;」までの46種類分が入っているので、仕事で大活躍間違いなしです。

しかもスマホのユーザー辞書にも対応しています。

スマホでの入力にも対応
スマホでの入力にも対応

詳しくはこちらのページで紹介しているので、ぜひご覧ください!

まとめ

AIへの指示を「手紙」から「仕様書」に変えるだけで、AIの回答精度は驚くほど安定します。

何度も修正の指示を出すムダなラリーがなくなり、一発で期待通りの回答がもらえる体験は、日々のストレスを大きく減らしてくれるはずです。

まずは本記事で紹介した「役・構・条・禁」の型をコピーして、普段よく使っている指示を1つだけ当てはめてみてください。

そして、短く圧縮できたプロンプトは、スマホやPCに「単語登録(辞書登録)」して極限まで入力の手間を省くのが最強の運用方法ですよ♪

わたしが開発した「あいうえプロンプト」もぜひチェックしてみてくださいね。