「単語登録はラクに文字を入力するためにある!」
もちろん、そのとおりですが、もうひとつ大きな役割があります。
それは、入力ミスを防ぐという大きな目的です。
今回は入力ミスをしやすい言葉を単語登録することについて紹介します(参考:単語登録のやり方)。
このページの目次
3種類ある文字入力のミスについて
入力ミスをしやすい言葉には、3種類があります。
それは「キーの打ち間違え」「漢字変換のミス」「そもそも間違えて覚えていること」です。
単語登録で文字入力のミスを回避する単語登録を、種類ごとに紹介します。
3種類ある文字入力のミス
ではひとつひとつ詳しく紹介しましょう。
キーの打ち間違い
入力ミスに見られる原因のひとつが、キーの打ち間違いです。
たとえばくださいと入力したつもりが、くだしあになってしまうようなミスですね。
これは、間違った「読み」に、あえて正しい言葉を単語登録することで防げます。
単語登録例
- ください
- くだしあ
よく入力ミスする言葉を知っておく必要がありますね。
以下はわたしがよくやるミスを単語登録している例です。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
ください | くだしあ | 「くだしあ」は「ください」の誤入力 |
きます | きまう | 「きまう」は「きます」の誤入力 |
しました | しあした | 「しあした」は「しました」の誤入力 |
信用 | しにょう | 「しにょう」は「しんよう」の誤入力 |
原因 | げにん | 「げにん」は「げんいん」の誤入力 |
漢字変換のミス
2種類目の入力ミスは、漢字変換のミスです。
文章の締めくくりに次のようなミスを見たことがありませんか?
入力ミスの例
異常が、私の言いたいことです。
「以上」と入力したいところが「異常」になってしまってる!
原因は「漢字変換」のミス
このミスの原因は「競合する変換候補」の多さです。
いじょうと入力し、Spaceキーで漢字に変換すると、次のようにいろいろな変換候補が出てきますよね?
この中から選ぶ際に、ミスが生じるということ。
解決するには「選ぶ」という作業をなくする
ではどうすれば、入力ミスを防げるのでしょうか?
「選ぶ」という作業をなくすればいいのです。
たとえば、次のように単語登録すればどうでしょうか?
日本語に「mr」という「読み」は存在しないため、漢字に変換しても、次のようにほかの漢字は変換候補として出てきません。
つまりmrと入力し、SpaceキーEnterキーと連続で押すだけで正しい漢字が入力できます。
そもそも「mr」はひらがなではありませんよね!
詳しくは「競合する変換候補」とは?をご覧ください。
そもそも言葉をあいまいに覚えている
3種類目の入力ミスの原因は、そもそも言葉をあいまいに覚えていることです。
たとえば「うろ覚え」という言葉は「うる覚え」なのか「うろ覚え」なのか悩んでしまいませんか?
正解は「うろ覚え」で、「うる覚え」は方言です。
次のようにうるおぼえと入力してSpaceキーで変換しても、うろ覚えが出てくれれば、入力ミスを防げます。
単語登録例
- うろ覚え
- うるおぼえ
「なぜ間違っているのか」も一緒に登録しよう
さらに、次のように「×うるおぼえ」のような文字も一緒に登録しておけば、次から気をつけるようになるため、オススメです。
単語登録例
- うろ覚え 【×うるおぼえ】
- うるおぼえ
では、あいまいに覚えている言葉のミスを防ぐ登録例を紹介しますね。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
うろ覚え 【×うるおぼえ】 | うるおぼえ | 「うる覚え」は方言 |
エベレスト 【×エレベスト】 | えれべすと | 「エレベスト」は間違い |
extension 【Tではない】 | えくすてんしょん | 「extention」と紛らわしい |
一昨日(おととい) | おとつい | 「おとつい」は方言 |
重複(ちょうふく) | じゅうふく | 本来の読みは「ちょうふく」 |
「×うるおぼえ」のような言葉も一緒に登録しておくと、同じミスをする確率が減るはずです。
そして、最終的にはうるおぼえと入力しないようになればいいですよね。
IMEによっては「もしかして」と表示される場合も
IMEによっては、登録しなくても次のように表示してくれる場合もあります(参考:IMEの単語登録比較)。
IMEも賢くなってきましたねー。
「ミス」が致命的になる言葉の例
入力ミスをしやすい言葉を単語登録する例を見てきましたが、ミスが致命的になる場合もあります。
ミスが致命的になる言葉と、その対策を見ていきましょう。
「ミス」が致命的になる言葉の例
URL
「ミス」が致命的になる言葉の例の1つ目はURLです。
たとえばお客様へのメールにURLを入れたのに、間違っているとクレームになりますよね。
そこで次のように単語登録しましょう。
「お問い合わせページ」ならおといあわせ;のように「読み」に「セミコロン」を入れて登録するのがオススメです(参考:セミコロンを単語登録に活用しよう)。
多くの人はブラウザでページを開き、URLをコピペしてると思いますが、時間のムダなので単語登録しましょう。
名前や商品名の正式名称
「ミス」が致命的になる言葉の例の2つ目は名前や商品名などの正式名称です。
取引先の方の名前や、取引先のプロダクト名を間違えると非常に失礼なので、単語登録で対策しましょう。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
齊藤様 (※ 相手の名前) | st | 「Saitou」の略 ※「様」もくっつけて単語登録 |
YouTube (※ 自分の住所) | yt | 「YouTube」の略 |
個人情報
「ミス」が致命的になる言葉の例の3つ目は個人情報です。
こちら側の電話番号やメールアドレスを間違えると相手側から連絡が取れなくなります。
次のように単語登録しておきましょう。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
123-456-78901 (※ 自分の住所) | でんわ; | 「電話」+ セミコロン |
info@example.com (※ 自分のメールアドレス) | めあど; | 「メアド」+ セミコロン |
個人情報の単語登録についてはこちらもどうぞ。
まとめ
単語登録は入力ミスを防ぐために役立つという意味が伝わったでしょうか?
単語登録を活用して、ミスのない書類を作りましょう。
正しい答えを「確認」するために単語登録を活用する方法もきっとお役に立ちますよ。