単語登録のメリットといえば「ラクして単語を入力できること」ですが、もう1つ重要なメリットがあります。
それが「情報を覚えなくてよくなる」というメリット。
本記事では備忘録として単語登録する方法、「覚えられない情報」を単語登録で解決する方法を紹介します。
このページの目次
入力するためではなく「情報を確認するため」に単語登録を使う
仕事をしていると、覚えておかなければならない情報があります。
たとえば、電話対応をしている人なら会社の住所や会社の振込口座など。
でもなかなか覚えられませんよね?
覚えられなくて、パソコンのモニターに「ふせん(ポストイット)」で貼っている人もよく見かけます。
でも単語登録を活用すれば、そんなことをしなくても「いつでも情報を呼びだせる」のです(参考:単語登録のやり方)。
たとえば、会社の「振り込み用の銀行口座」を次のように単語登録すればどうでしょうか?
単語登録例
- 【銀行名】単語登録銀行【支店】セミコロン支店【口座番号】12345
- ばんk
電話対応をしている人はパソコンの前にいるはずなので、口座番号を聞かれた瞬間にばんkと入力し、Spaceで変換すればカンニングできるのです。
このように文字を入力するためではなく、備忘録としてメモし、情報を確認するためにも単語登録は活用できます。
ちなみに「ばんk(bank=銀行)」のように、単語登録するときの「読み」はひらがなでなくてもOK!
備忘録として単語登録を活用する例
では備忘録として単語登録を活用する例を見てみましょう。
会社の情報
情報を確認するために単語登録を活用する例として、1つ目に紹介するのは、会社の情報です。
たとえば、会社の銀行口座や住所、電話番号なんて覚えられますか? わたしには無理です。
でも、覚えなくても次のように単語登録しておけばバッチリ!
電話対応などでお客様に質問されても「弊社の銀行口座は……」と言いながら情報を呼び出し、カンニングができるのです!
つまり解答がいつでも見られるというわけ。
ただし、クレジットカードの番号やパスワードのような機密情報は単語登録しないのが原則です。
なにかの手順
情報を確認するために単語登録を活用する例として、2つ目に紹介するのはなにかの手順です。
たとえばパソコンのショートカットなどを登録しておくといいかもしれませんね。
単語 | 読み |
---|---|
【コピー】Ctrl+C | しょーとかっと; |
【貼り付け】Ctrl+V | |
【プリントアウト】Ctrl+P | |
【すべて選択】Ctrl+A | |
【検索】Ctrl+F | |
【保存】Ctrl+S |
このように覚えなければならないショートカット数個にしぼって、同じ「読み」に単語登録しておきましょう。
上の例でセミコロンを「読み」に使っている理由はこちらです。
専門用語の意味
情報を確認するために単語登録を活用する例として、3つ目に紹介するのは専門用語の意味です。
たとえば「KGIってなんだっけ?」というシチュエーションがあったとしましょう。
そんなとき、次のような単語登録をするとどうでしょうか?
単語登録例
- Key Goal Indicator(重要目標達成指標)
- kぎ
上司からのメールに「KGIが……」と書かれていて「なんだっけ?」と思った瞬間、kぎ(kgi)と入力してSpaceを押すと、回答であるKey Goal Indicator(重要目標達成指標)が出てくるのです。
ほかにも「商品番号」で商品名を呼び出したり、逆に商品名で商品番号を呼び出すなど、活用方法は無限大です!
ちなみに、こうやって単語登録することは「アウトプット」なので、登録するだけで覚えられる可能性も高まります。
正しい日本語
情報を確認するために単語登録を活用する例として、4つ目に紹介するのは、正しい日本語です。
「敬語」を確認するための単語登録
まずは、先述した「敬語」の答え合わせをするための単語登録例を紹介します。
次のようにけいご;で変換すると複数の「答え」が出るようにしておくと辞書代わりになって便利です。
単語登録例
- 伺う(「尋ねる」の謙譲語)→ ×伺ってください 〇お尋ねください
- けいご;
単語登録例
- いただく(「もらう」「食べる」の謙譲語)→ ×いただいてください 〇お受け取りください/召し上がってください
- けいご;
「ら抜き/さ入れ言葉」を確認するための単語登録
動詞を活用させるとき「ら抜き言葉」と「さ入れ言葉」があります。
本来は「食べられる」と書くべきところで「食べれる」にしてしまった表現を「ら抜き言葉」と言います。
ルールがあるので、それを登録しておけば確認できて便利ですよ。
単語登録例
- 【ら抜きチェック】(1)「ない」の形にする (2)「な」の前が「イ段/エ段」→「ら」が必要(例:食べる → 食べない → 食べられる)
- らぬき;
そして、本来は「休ませる」と書くべきところを「休まさせる」と書く誤用を「さ入れ言葉」と言います。
こちらも混乱する場合は、いつでもチェックできるようにしておくと便利。
単語登録例
- 【さ入れチェック】(1)「ない」の形にする (2)「な」の前が「ア段」→「さ」が不要(例:休む → 休まない → 休ませる)
- さいれ;
「漢字の使い分け」を確認するための単語登録
日本語には「工程/行程」のように、使い分けるときに頭を悩ませる漢字がたくさんあります。
もちろんGoogle検索で調べてもいいのですが、めんどうくさいですよね。
それらに迷ったとき、答えを見られるようにしておくと便利です。
「工程」と「行程」のどちらかわからない場合は次のように登録しておくと、答えが見られます。
単語登録例
- 【工程】工事や製品など/【行程】旅行など
- こうてい
「制作」「製作」の場合は次のように登録しておくと迷いません。
単語登録例
- 【制作】映画や芸術品/【製作】商品・物
- せいさく
【参考】漢字が覚えられない場合
漢字を覚えていなくて、どんな「読み」で入力すれば出てくるのかわからないとき、ありますよね……。
たとえば「訃」や「已」のように頻繁に使わない漢字は、なかなか読み方が覚えられません。
そんな場合は、次のように¥キーに単語登録するのもオススメです。
単語登録例
- 訃(ふ)
- ¥
上の例のように「読みがな」もいっしょに登録しておくと、覚えるきっかけになります。
そして、覚えてしまえば削除しましょう
¥マークに登録するのは、お金を払って教えてもらうというイメージだからです。
漢字が覚えられないときは単語登録を活用しようもぜひご覧ください。
まとめ
「覚えられない……」と嘆くよりも単語登録を活用してカンニングしてしまいましょう。
目的は「暗記すること」ではなく、適切なときに適切な解答を引き出せることですから。
暗記しなくても事足りるものはできるだけ単語登録を使ってラクするのが「吉」です。