【単語登録の実例】「あいさつ」を登録しよう

「あいさつ」の単語登録例
ヨス

執筆者

ヨス(矢野洋介)
業務効率を改善し、タイムパフォーマンスを高める時間最適化の専門家。「単語登録」の便利さを伝える「単語登録エバンジェリスト」。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)、『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)、『最速で仕事の進め方が激変する Google NotebookLM 徹底活用術』(日本実業出版社)。Yahoo!ニュースTech Team Journalでも執筆中、Schoo(スクー)講師

パソコンやスマホで、誰かとやりとりをするときに必ず入力するのが「あいさつ」でしょう。

お疲れ様です」「おはようございます」など、必ず入力しますよね?

「おは」で「おはようございます。」を単語登録
「おは」で「おはようございます。」を単語登録

本記事では「あいさつ」を単語登録する例を紹介します(参考:単語登録のやり方)。

「あいさつ」を絶対に単語登録するべき理由

最初に、「あいさつ」の単語登録は、なにを置いてもやるべきだと断言します。

それはなぜでしょうか?

「あいさつ」は入力する頻度が高い

なぜなら、あいさつは入力する頻度が高いから。

会社に勤めているなら「お疲れ様です」という挨拶を毎日することでしょう。

では「お疲れさまです」を入力するときに何回キーを打っているか知っていますか?

なんとOTUKARESAMADESUSpaceEnterの17回もキーを押しているのです!

入力ミスの確率も激減する

では「お疲れさまです」をおつに単語登録すればどうでしょうか?

単語登録例

  • お疲れさまです
  • おつ

キーを押す回数がOTUSpaceEnterの5回に減ります。

なんと打鍵回数が70%減です!

さらに、17回もキーを打つよりも5回キーを打つときのほうが、ミスする確率も激減します(参考:単語登録にはミスを防ぐ役割がある)。

「あいさつ」の単語登録の重要性、わかっていただけましたか?

「あいさつ」を単語登録するときのコツ

では「あいさつ」を単語登録するときのコツを紹介しましょう。

「略語」に単語登録する

「あいさつ」を単語登録するときのコツの1つ目は「略語」に単語登録することです。

たとえばおはようございます。おはで単語登録するのが略語への登録です。

「おは」で「おはようございます。」を単語登録
「おは」で「おはようございます。」を単語登録

略語は日本語でかまわないので、自分が覚えやすいものを考えましょう。

変換候補がかぶらない「読み」を意識する

「あいさつ」を単語登録するときのコツの2つ目は、変換候補がかぶらない「読み」を意識することです。

おそらく、いろいろとあいさつを単語登録していくと、こういうことが起こります。

こんにちは。

  1. こんにちは。
  2. こんばんは。
  3. 今週の◆曜日はご都合いか
  4. 今週中に一度お打ち合わせ
  5. 今後とも、何卒よろしくお
「こん」で変換したときの例

これは「こん」からはじまるあいさつすべてをに登録し、変換候補が競合している例です。

たしかに、「読み」を短くすればするほどラクに入力できます。

しかし、同じ「読み」に複数を登録してしまうと「選ぶ」という作業負荷が増えてしまうのです。

そこで、次の例のようにほかの変換候補とかぶらない略語を考えて登録するようにしましょう。

単語読み理由
こんにちは。こんちこんは」の略
こんばんは。こんばこんばんは」の略
今週の◆曜日はご都合いかがでしょうか?こんつご週のご都合」の略
今週中に一度お打ち合わせのお時間をいただけますでしょうか?こんうち週中に打ち合わせ」の略
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。こんよろ後とも、よろしく」の略
あいさつの「読み」を変える単語登録例

ポイントなのは、入力する文字が長くなっても「選ぶ」という動作がなくなれば入力スピードは速くなること。

最初は覚えられないかもしれないので、メモなどに書いておくのも1つの手です。

「略語」の母音を省略する

「あいさつ」を単語登録するときのコツの3つ目は、略語の「母音」を省略すること。

たとえば「お疲れさまです」ならおtに登録します。

「おt」で「お疲れさまです。」を単語登録した例
「おt」で「お疲れさまです。」を単語登録した例

実は、単語登録の「読み」には「ひらがな」以外も使えるのです。

この例だと「OTU(おつ)」から母音の「 U 」をとっていますよ!

これだけで1文字入力する手間が省け、さらには「おt」という日本語がないため、ほかの変換候補と競合する可能性がゼロになります

ほかにも次のように登録できます。

単語読み理由
こんにちは。こんtこんにち(TI)は」の略
こんばんは。こんbこんば(BA)んは」の略
一部の母音をとる単語登録例

ただしこのテクニックでの「読み」は覚えにくいので、「かんたんなあいさつ」を登録するときにとどめたほうがいいです。

スニペットツールを活用する

「あいさつ」を単語登録するときのコツの4つ目は、スニペットツールを活用することです。

スニペットツールを導入すれば、次のように長文のあいさつでも一瞬で入力できるようにします。

次のアニメーション画像は、AI用プロンプトをスニペットツールで入力している例です。

プロンプトを入力するのにスニペットツールが最適
プロンプトを入力するのにスニペットツールが最適

くわしくは改行できて文字数も制限のない単語登録「スニペットツール」をご覧ください。

メールのフッターにいれる文言の例

「あいさつ」を単語登録する例

では、「あいさつ」を単語登録する例を紹介します。

毎日使う「あいさつ」の単語登録例

毎日使う「あいさつ」の単語登録例は次のとおりです。

単語読み理由
お疲れさまです。おつおつかれ様です」の略
おはようございます。おはおはようございます」の略
こんにちは。こんちこんは」の略
いつもお世話になっております。いつおせいつおせわになっております」の略
よろしくお願いします。よろよろしくお願いします」の略
ありがとうございます。ありありがとうございます」の略
ありがとうございました。あり;「あり」+「;(セミコロン)」
申し訳ございません。もうござもうしわけございません」の略
毎日使う「あいさつ」の単語登録例

ポイントは変換候補が競合として出てこない読みに単語登録することです。

いつおせなどはぜひとも登録しておきたいですよね。

「いつもお世話になっております。」を「いつおせ」に単語登録
「いつもお世話になっております。」を「いつおせ」に単語登録

あいさつではありませんが、感謝や謝罪の言葉もいっしょに紹介しています。

ポイントなのは、4文字までの短い「読み」で登録することと、「 。(読点)」もいっしょに登録しておくことです。

「あいさつ」で自分の名前を名乗る場合の単語登録

ビジネスでメールを書くとき、「あいさつ」とセットで自分の名前を名乗ることも多いですよね。

たとえば次のようにです。

「あいさつ+名乗り」の例

いつもお世話になっております。株式会社ピザ・クイテーナの矢野です。

そんなときはを追加すると「名乗り」も追加されるというルールをオススメします。

「いつおせ;」に「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の××です。」を登録
「いつおせ;」に「いつもお世話になっております。株式会社〇〇の××です。」を登録
単語読み理由
お疲れさまです。〇〇です。おつ;「お疲れさまです」の略+「;(セミコロン)」
おはようございます。〇〇です。おは;「おはようございます」の略+「;(セミコロン)」
いつもお世話になっております。〇〇です。いつおせ;「いつもお世話になっております」の略+「;(セミコロン)」
「あいさつ+名乗り」の単語登録例

時期によってはよく使う「あいさつ」の単語登録

「新年のあいさつ」のように、時期によってはよく使うあいさつもあります。

そういう言葉も単語登録しておきましょう。

単語読み理由
おめでとうございます。おめおめでとうございます」の略
お誕生日おめでとうございます。たんおめ「おたんじょうびおめでとうございます」の略
あけましておめでとうございます。あけおめあけましておめでとうございます」の略
メリークリスマス!めりくりメリクリスマス」の略
時期によってはよく使う「あいさつ」の単語登録例

改まったあいさつを単語登録する例

改まったあいさつは覚えられないので、つかいなれたフレーズに単語登録するのをオススメします。

たとえば、次の例では「謹んで新春のお慶びを申し上げます。」をあけおめに登録しています。

「あけおめ」で「謹んで新春のお慶びを申し上げます。」を登録
「あけおめ」で「謹んで新春のお慶びを申し上げます。」を登録

いろいろなあいさつをその都度選びたい場合は、複数のあいさつを同じ「読み」に登録しておき、選ぶのもオススメです。

単語読み理由
あけましておめでとうございます。あけおめあけましておめでとうございます」の略
新年のお慶びを申し上げます。あけおめあけましておめでとうございます」の略
謹んで初春のお慶びを申し上げます。あけおめあけましておめでとうございます」の略
「あけおめ」に単語登録する例

ただし、同じ「読み」だと

入力ミスも発生しうるので、丁寧さのグレードによってあけおめ1あけおめ2のように変えるほうがオススメです。

季節のあいさつを単語登録する例

お仕事によっては、非常に改まった「季節のあいさつ」を使うこともあります。

単語読み理由
寒中の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ1「1月のあいさつ」の略
梅花の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ2「2月のあいさつ」の略
弥生の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ3「3月のあいさつ」の略
陽春の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ4「4月のあいさつ」の略
新緑の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ5「5月のあいさつ」の略
梅雨の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ6「6月のあいさつ」の略
盛夏の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ7「7月のあいさつ」の略
残暑の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ8「8月のあいさつ」の略
初秋の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ9「9月のあいさつ」の略
秋冷の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ10「10月のあいさつ」の略
晩秋の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ11「11月のあいさつ」の略
師走の候、貴社におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。 あいさつ12「12月のあいさつ」の略
季節のあいさつの単語登録例

ただ、ここまでいく場合は、先述した「スニペットツール」を利用することをオススメします。

まとめ

今回紹介した「あいさつ」の単語登録は、絶対にやっておきましょう。

はやく登録すればするほどラクできる回数が多くなるため、今すぐやりましょう。

関連記事「略語に単語登録する方法」もぜひご覧くださいね。

略語に単語登録する方法

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ABOUT US
ヨス
データ入力のアルバイトをしていた20代のころ、頭を使わなくてもよい「単純作業」をいかに頭を使って効率化するかに情熱を燃やす。この経験から、自分が効率化に異常な関心があることに気づく。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)と『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)、『最速で仕事の進め方が激変する Google NotebookLM 徹底活用術』(日本実業出版社)。