「変換候補のある言葉」にあえて単語登録する

あえて変換候補のある「読み」に単語登録
ヨス

執筆者

ヨス(矢野洋介)
業務効率を改善し、タイムパフォーマンスを高める時間最適化の専門家。「単語登録」の便利さを伝える「単語登録エバンジェリスト」。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)、『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)。Yahoo!ニュースTech Team Journalでも執筆中、Schoo(スクー)講師

わたしは、このサイトで何度も何度もこう言っています。

ほかに変換候補のない言葉に単語登録しましょう

しかしながら、この法則は絶対ではありません。

ときには「変換候補のある言葉」に単語登録するほうがいい場合があります。

本記事では、あえて変換候補のある「読み」に単語登録する方法について解説しましょう。

あえて「変換候補のある言葉」に単語登録するほうがいいのはどんなとき?

実は、あえて「変換候補のある言葉」に単語登録するほうがいいこともあります(参考:単語登録のやり方)。

ひとことで言うと、入力する文字を「選ぶ」ほうがいいパフォーマンスを出せる場合です。

覚えられない言葉のカンニングペーパーとして使う場合

あえて「変換候補のある言葉」に単語登録する方法として最初に紹介するのは、覚えられない言葉のカンニングペーパーとして使う技です。

ビジネスで使い慣れないあいさつを使ったり、AIのプロンプトを使うときなどに便利ですよ。

使い慣れないあいさつを選ぶとき

たとえば、新年のあいさつを取引先の人に送りたいときを想像してください。

「このあいさつ文を送ろう!」と明確に決まっていないことも多いですよね。

そんな場合は次のようにあけおめにいくつかのあいさつ例を登録しておき、選べると便利ですよね。

謹んで新春のお慶びを申し上げます。

  1. 謹んで新春のお慶びを申し
  2. あけましておめでとうござ
  3. 旧年中は温かいご指導をあ
  4. 謹んで新春のご祝詞を申し
  5. 新年おめでとうございます
「あけおめ」の例

このように、使い慣れない言葉を相手によって使い分けるシーンでは「選べる」という状態が最適です。

ビジネスで使える単語登録の例はこちらもご参考に。

ビジネスで使えるオススメの単語登録例

プロンプトを覚えられないとき

ほかにもAIを使っているときにも活用できます。

たとえば、次のようなプロンプトをPに単語登録しておき、選べるようにしておくのはどうでしょうか。

プロンプトの例

  • 以下のアイデアを、メリット・デメリットに分けて整理してください
  • 小学生にもわかるように説明してください。
  • こちらの文章の語彙を豊富に、ユニークになおしてください。
  • 初心者向けにステップバイステップで説明してください。

Pに登録している理由は、プロンプト(prompt)の頭文字だからです。

特にAIの初心者のころは、よさそうなプロンプトを見て選べる環境にしておいたほうが便利なのです。

単語登録例

  • 初心者向けにステップバイステップで説明してください。

単語登録例

  • 小学生にもわかるように説明してください。

「覚えているものを素早く呼び出す」のではなく、「どんなプロンプトがあったかを探しながら選ぶ」という目的ですね。

このように登録しておけばPと入力するだけで複数の候補の中から、使いたいプロンプトを選べるようになります。

もちろん、そのプロンプトに慣れたなら、個別に単語登録して覚えた方が効率的であることは言うまでもありません。

くわしくは、AI用のプロンプトを単語登録する方法をどうぞ。

気分で絵文字を選びたい場合

あえて「変換候補のある言葉」に単語登録する方法として2つ目に紹介するのは、気分で絵文字を選びたい場合です。

たとえば、わたしは次のようにえ;に複数の絵文字を単語登録しています

単語読み理由
😘え;Emoji(絵文字)」の略+セミコロン
😡
🥶
😵‍💫
複数の絵文字を単語登録する例

絵文字を使おうかなと思ったときにえ;と入力し、そのときの気分で選ぶというわけです。

なおセミコロンを使っている理由は、単語登録にセミコロンを活用しようをご覧ください。

絵文字を単語登録する方法についてはこちらをどうぞ。

「絵文字」の単語登録例

スマホで短い単語を登録する場合

あえて「変換候補のある言葉」に単語登録する方法として3つ目に紹介するのは、スマホで短い単語を登録する場合です。

これもあえて「変換候補のある言葉」に単語登録したほうがいいです。

なぜなら、スマホでは「選ぶ」という作業があまり苦痛にならないから。

わたしは記号の「■」「□」「◆」「◇」の4つともに登録しています。

同じ「読み」に登録していても次のように表示されるので、選ぶのは苦痛じゃないのです。

  • んし
  • ンシ
☆123 
ABC空白
あいう改行
 ^_^、。?!
「んし」に辞書登録している例

もちろん、長い単語の場合は変換候補が表示されるところを圧迫するので競合と重ならないほうがいいですが。

なお、上の例でに登録している理由はふつうは言葉の頭にこない文字をくっつけて単語登録する方法をご覧ください。

ふつうは言葉のはじめに使わない文字

基本は競合しない「読み」に単語登録しよう

本記事では競合する「読み」に単語登録をする例を紹介していますが、基本は真逆です。

基本的にはほかの言葉と変換候補が競合しない「読み」に単語登録してください。

競合する変換候補をなくする方法

まとめ

本記事では、あえて変換候補のある「読み」に単語登録する方法を紹介しました。

特に、前述したように「使い慣れない言葉を選ぶシーン」では、いくつかの中から選ぶほうが便利ですよ。

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そのわたしが、KADOKAWAさんから『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』という書籍を出版しました(おかげさまで重版もされました)。

この記事を気に入ってくれたなら、きっと満足していただけるはず。

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ABOUT US
ヨス
データ入力のアルバイトをしていた20代のころ、頭を使わなくてもよい「単純作業」をいかに頭を使って効率化するかに情熱を燃やす。この経験から、自分が効率化に異常な関心があることに気づく。著書は『効率化オタクが実践する 光速パソコン仕事術』(KADOKAWA)と『読まれる・稼げる ブログ術大全』(日本実業出版社)。