パソコンで単語登録をするとき、もっとも使えるキーをご存じでしょうか?
実は;(セミコロン)キーなのです。
本記事では「なぜセミコロンが単語登録に役に立つのか?」について、詳しく紹介します。
「単語登録にセミコロンを利用する」とは?
そもそも「単語登録にセミコロンを利用する」とはどういう意味でしょうか?(参考:単語登録のやり方)
【例】セミコロンをくっつけて単語登録する
文章で説明するよりも例を見たほうがはやいので、こちらをごらんください。
セミコロンを単語登録の「読み」に使用していますよね?
こうすることによって、変換候補が競合するのを避けています。
つまり、めあどに登録してしまうと、メアドと入力したいだけのときに、登録したinfo@example.comがジャマをするのです。
理由について詳しくは後述していますよ。
【参考】セミコロンは前につけてもいい
上の例ではセミコロンをあとに付けてめあど;にしていますが、前に付けて単語登録してもOKです。
単語登録例
- info@example.com
- ;めあど
入力しやすいほうでご登録ください。
【注意】Apple純正の日本語IMEでは使えない
このセミコロンを利用するテクニックですが、Macの人はご注意ください。
Apple純正の日本語IME(日本語入力プログラム)では使えません。
「読み」に「記号」を使えないことが理由です。
このワザを使いたい場合は「Google日本語入力」や「ATOK(有料)」をインストールすることをオススメします。
単語登録にセミコロンを活用すべき理由
では、単語登録にセミコロンを活用すべき理由について紹介しましょう。
「セミコロン」が付く「読みがな」が存在しないから
単語登録にセミコロンを活用すべき理由の1つ目は、セミコロンがくっついた「読みがな」が存在しないことです。
たとえば「めあど;」という読みがながあったとしたら、どうやって読めばいいのでしょうか?
読めませんよね!
つまり、めあど;という「読み」で単語登録すれば、ほかの言葉と競合しないということ。
もし、自分のメールアドレスである「info@example.com」をめあどに登録してしまうと、次のようになります。
「メアド」と入力したいときにも「info@example.com」が出て、変換候補が重なるのです。
「変換候補が重なること」についてはこちらをどうぞ。
「セミコロン」のキーが押しやすい位置にあるから
単語登録に「セミコロン」を活用すべき2つ目の理由が、キーの位置です。
セミコロンを入力するための;キーが、非常に押しやすい場所にあるのです。
上の画像のように、文字入力するときは常に右手の小指で触れています。
;はタイピング時の「ホームポジション」のキーですからね!
常に触っているのに使わないキーがあるなんて、もったいない!
そういう意味でも、;を有効活用したほうがいいのです。
セミコロンが日本語に馴染みのない記号だから
セミコロンを単語登録に活用すべき3つ目の理由は、日本語に馴染みのない記号だからです。
そのため、「めあど」に「;(セミコロン)」がくっついていても、あまり違和感がありません。
逆に、馴染みのある「♪(音符マーク)」がくっついてめあど♪で登録したとしたらどうでしょうか?
楽しそうな感じがして違和感がありますよね(「♪」は単語登録の「読み」に使えませんが)。
日本語に馴染みがないからこそ、「セミコロン=単語登録用の記号」という認識を新たに作ってもいいということですね。
セミコロンを活用する単語登録例
セミコロンはいろいろな単語登録で活用できるので、ぜひ使っていただきたいです。
以下ではわたしのやっている例を紹介します。
「個人情報」の単語登録
まずは個人情報を単語登録するときです。次のように自分の情報の「読み」に;をつけて登録しましょう。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
東京都単語区登録町1-2 (※ 自分の住所) | じゅうしょ; | 「住所」+ セミコロン |
123-456-78901 (※ 自分の電話番号) | でんわ; | 「電話」+ セミコロン |
info@example.com (※ 自分のメールアドレス) | めあど; | 「メアド」+ セミコロン |
さらに詳しくは個人情報の単語登録例もご覧ください。
「URL」の単語登録
自分の運営するサイトや会社のホームページなどのURLを登録するときにも、セミコロンは大活躍です。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
https://example.com/contact/ (※ お問い合わせページのURL) | おといあわせ; | 「お問い合わせ」+ セミコロン |
https://example.com/payment/ (※ お支払い方法についてのページのURL) | おしはらい; | 「お支払い」+ セミコロン |
こういうふうに単語登録することで、「お問い合わせ」や「お支払い」のように直接入力したいときに競合しません。
「名乗り」のあいさつ
ビジネスでよく使うあいさつでもセミコロンは活躍します。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
いつもお世話になっております。株式会社〇〇の××です。 | いつおせ; | 「いつもおせわになっております」の略 + セミコロン |
ご無沙汰しております。株式会社〇〇の××です。 | ごぶ; | 「ごぶさたしております」の略」+ セミコロン |
なぜわざわざセミコロンをつけるのかというと、セミコロンをつけていない「読み」は名乗りがない状態を単語登録するからです。
つまり以下の2つの言葉を、あえて違う「読み」に登録することで、変換候補が競合しないようにしています。
単語 | 読み |
---|---|
いつもお世話になっております。 | いつおせ |
いつもお世話になっております。株式会社〇〇の××です。 | いつおせ; |
ビジネスで使える単語登録例もご参考に。
「正式名称」の単語登録
単語の正式名称は長いので入力が面倒ですよね。そういう単語もセミコロンを使えば簡単に入力できます。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
アメリカ合衆国 | あめりか; | 「アメリカ」+ セミコロン |
大韓民国 | かんこく; | 「韓国」+ セミコロン |
Mr. Children | みすちる; | 「ミスチル」+ セミコロン |
正式名称を単語登録する例もご参考に。
「色違いの記号」の単語登録
色違いの記号を単語登録するときもセミコロンは活躍します。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
〇 | m; | 「maru(丸)」の略 + セミコロン |
□ | sq; | 「square(四角)」の略 + セミコロン |
☆ | hs; | 「hoshi(星)」の略 + セミコロン |
◇ | x; | 「x(エックス)」+ セミコロン ※「x」に登録する理由はこちら |
- - - - - - - - - - - - - | l; | 「line(線)」の略 + セミコロン |
『 | k; | 「kagikakko(カギカッコ)」の略 + セミコロン |
』 | っk; (kk;) | 「k」の略の2連打 + セミコロン |
なぜ上記のように単語登録しているかは、図形記号の単語登録例や区切り線の単語登録例、カッコの単語登録例ご覧ください。
「コード」の単語登録
専門的な「コード」を単語登録するときにもセミコロンは活用できます。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
#ce000d (※ 赤い色のカラーコード) | あか; | 「赤」+ セミコロン |
< (※「<」のHTML特殊文字) | <; | 「<」+ セミコロン |
「覚えられない情報」の単語登録
特殊な方法として、覚えられない情報があるときもセミコロンを使って単語登録すると便利です。
単語 | 読み | 理由 |
---|---|---|
牡羊座(3/21〜4/20) | おひつじざ; | 「牡羊座」+ セミコロン |
伺う(「尋ねる」の謙譲語)→ ×伺ってください 〇お尋ねください | けいご; | 「敬語」+ セミコロン |
敬語の単語登録例はこちらをどうぞ。
「言葉の裏面」という考え方についての記事も参考になりますよ。
【参考】ほかの「記号」を単語登録に利用する例
本記事では;に焦点を当てていますが、ほかの記号も「読み」のあとにつける方法もあります。
ここでは以下の2つを紹介しましょう。
ほかの「記号」を使った例
セミコロン以外の記号は物理的に離れた位置にあるため、基本的には単語登録には向きません。
「@」を単語登録に使った例
まず紹介するのは@です。
「@」は、もともとメールに使われていましたが、最近ではSNSで誰かをタグ付けするときに使います。
たとえば「@Taro Yamada」のようにすると、その相手をタグ付けできますよね。
では、よく使う人のタグ付けの名前を単語登録するときに活用してはどうでしょうか?
単語登録例
- @Taro Yamada
- たろ@
こんなふうに「読み」には「いつも呼んでいるニックネーム」+「@」で登録すると使いやすいと思います。
「いつもニックネームで呼んでいるから、名前がパッと出てこない!」という場合にも活躍しますね。
X、Slack、discordなどでは単語登録でタグ付けができましたが、Facebookでは使えませんでした。
コロン(:)を単語登録に使う例
もう1つの例として:(コロン)を使う例も紹介しましょう。
「セミコロン」の右隣にあり、ややこしいですが、もちろん単語登録にも使えます。
「セミコロン」では「読み」が足りなくなってきたという人はぜひ(そんな人はごく稀だと思いますが)。
本記事で紹介している「セミコロン」のほうが押しやすいのでオススメですよ。
まとめ
単語登録にセミコロンを利用するべき理由についてまとめました。
ぜひ、自由な発想で単語登録にセミコロンを活用し、文章を快適に入力しましょう!